2018年10月26日金曜日
ユーベルコード 歌詞
作詞・作曲・編曲:ユリイ・カノン
息を絶つ誰かが 遥か空に手を伸ばす
見上げた昏い星が夙に滅びていることも知らず
嗚呼 流れる血の色も鼓動の音も
生きてるあなたを彩る
命を紡いで
『m'aider』
この世を滅ぼす愛で
芽生えた想いを終わらせて
咲いた悼みが散った夜に
心なんていらないと哭いた
0と1の狭間に鎖された現実に堕ちながら
残酷なまでに美しい世界を見た
絶えず時は運び 全てが土へと還る
然うして今があるなら
僕らは死を踏み生きている
継ぎ接ぎの羽をもがれて
絶望の海に餐まれるのか
その醜い醜い姿は
半壊した心臓を掲げた僕だ
いつしかあなたを否むすべてを
何もかもこの手で壊せるように
『m'aider』
この世を滅ぼす愛で
芽生えた想いを終わらせて
こんな痛みを得るならば
心なんていらない
『m'aider』
この身が壊れど歌う
泣かないあなたの代わりに
朽ちゆく願いに陽が射して
僕という影は消えるだけだ
0と1の狭間に鎖された現実に堕ちながら
残酷なまでに美しい世界を見た
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2018年7月16日月曜日
ばけものぐるい 歌詞
作詞・作曲・編曲:ユリイ・カノン
そう 狂った九夏の怪談
逢魔が時 ひぐらしが告ぐ
飼い馴らした傀儡が選ぶその目は誰?
「まあちゃんちゃらおかしな口承」
災禍の凶兆をご覧よ
夥しい蝶の死骸が参道に散らばっていた
掻い潜った市街の喧騒 境内から響いた嚮導
灯籠 石畳の階段 踏み入る少女
「もういいかい」「もういいかい」と問うが
鬼の声は聞こえず
静寂裂く鐘の音さえも届かない
「嗚呼、かしこみ かしこみ…」
手弱女の聲と火の音が籟籟と
「懸けまくも畏き大御神」
今 夜宴が始まる
さあ華やいだ怪奇の世に
喰らって奪って掻き攪せ
ようこそ
ここは泥犂の街 狂い啼け化け物よ
さあ散れ災禍 百鬼の群れ
蛙鳴蝉噪を蹴散らして
拝する愚民 眼を伏せて
心臓を抉り出した
そう 狂った九夏の怪談
今日も一人 誰かが死んだ
半夏雨がザアザア降って幽霊塔が消える
空気中を漂うように泣きじゃくる声が聞こえた
訝るのも許さぬ幻想 突き落とせ
石造りの祭壇で襦袢の少女が目を覚ます
「かあさま、どうしてそんなにも泣いているの?」
悄然として立ち尽くす祭服姿の父と母
その四肢 双眸 髪 すべて 贄せよ
ああ
一夜で散る花も 久遠を征く鬼の子も
死生有命の輪の中で等しく囚われる
冥い迷道でひたひたと重なり合った足音が
九夏の怪談を連れて忍び寄る
さあ華やいだ怪奇の世に
喰らって奪って掻き攪せ
ようこそ
ここは泥犂の街 狂い啼け化け物よ
さあ人間 赦しを乞え
糜爛 神罰 盈虧 濫觴
嗚呼、神を呪えどこんな人生は変わりゃしない
ほら
また目を背けて
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2018年6月27日水曜日
ケセラリズム 歌詞
作詞・作曲:ユリイ・カノン
あー
地獄の門をノックしたって門前払い
他愛ないなとか言ってみたって安堵してんだ死に損ない
B級人生 躍起になって
ファジィな未来 縋ってんだ
ねえどうだい 将来後悔のない日々を生きてんの?
惨憺なステューピッド 指差し嗤う
ご大層な言葉をどうもありがとう
『嗚呼、戒律の隷従よ。救いはここに』
もうなんだってやってやる
仰せのまま
You know what?
ジ・エンドだって「けせらせら」
どうせ死せど来世も厭世 踊れ踊れ
詠んで歌って酔狂の興
そうして天罰を待つ人生
グッバイ ハヴァナイスライフ
愛を強請ってせせら笑う
だいたい汎愛な神はいない 化かせ化かせ
欲して奪って貪れば
響く嗚咽とSOS
ノンフィクション ディスペアショウ
さあ 世界の息の根を止めよう
旧都のアングラで胎動した思想が
パブリックの影に蔓延っていくんだ
マーシャルに繋いだレスポール鳴らした
売れないシンガーが「世界は終わるの」って歌った
腹を括った四畳半劇場
下賤な身を呪っていたんだ
縄の輪を前にして息を呑む
本当も嘘もごっちゃになった
ペダントリーな導者は云う
征討で統制 共生と寄生 手を挙げろ
一度は棄てた命を拾って
再びあなたに逢いに来たんだ
綴り合せた僕の心臓の鼓動で踊ってみせてくれ
You know what?
ジ・エンドだって「けせらせら」
どうせ死せど来世も厭世 踊れ踊れ
.44口径を突きつける
所詮、狂言と言えん証明 回転弾倉が回る
知ってんだって匙を投げた
もう次の手で王手でしょうね 驕れ驕れ
常套的でキッチュな美談
そう風媒花みたいな時代だ
排他 メディア・リテラシー
まあ、それじゃ満たせない
革命を謳った日の少年は知る
「地を這いつくばる僕達は時代の影だ」
「でも影は実体より大きくなれるでしょう」
もうなんだってやってやる
思うがまま
You know what?
ジ・エンドだって「けせらせら」
どうせ死せど来世も厭世 踊れ踊れ
詠んで歌って酔狂の興
そうして天罰を待つ人生 さよならだ
ジ・エンドだって「けせらせら」
運命なんて藻掻いて縋って嘲笑ってみせろ
天国さえも見下した
飽いた幸と不幸の向こうへ
グッバイ ハヴァナイスライフ
さあ 世界の息の根を止めよう
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2018年2月13日火曜日
だれかの心臓になれたなら 歌詞
作詞・作曲:ユリイ・カノン
「こんな世界」と嘆くだれかの
生きる理由になれるでしょうか
これは僕が いま君に贈る
最初で最期の愛の言葉だ
街も人も歪み出した 化け物だと気付いたんだ
欲動に巣食った愚かさも 全てがこの目に映る
シアトリカルに手の上で誰も彼も踊らされる
生まれた意味だって知らぬまま
形骸化した夢は錆びついてしまった
「愛をください」
きっとだれもがそう願った
「愛をください」
そっと震えた手を取って
「愛をください」
心を抉る 醜いくらいに美しい愛を
「こんな世界」と嘆くだれかの
生きる理由になれるでしょうか
いつか終わると気付いた日から
死へと秒を読む心臓だ
ねえ このまま雨に溺れて
藍に融けたって構わないから
どうか どうか またあの日のように
傘を差し出し笑ってみせてよ
もしも夢が覚めなければ姿を変えずにいられた?
解けた指から消える温度
血を廻らせるのはだれの思い出?
雨に濡れた廃線
煤けた病棟 並んだ送電塔
夕暮れのバス停 止まったままの観覧車
机に咲く花 君の声も
何もかも最初から無かったみたい
死にたい僕は今日も息をして
生きたい君は明日を見失って
なのに どうして悲しいのだろう
いずれ死するのが人間だ
永遠なんてないけど
思い通りの日々じゃないけど
脆く弱い糸に繋がれた
次の夜明けがまた訪れる
どんな世界も君がいるなら
生きていたいって思えたんだよ
僕の地獄で君はいつでも絶えず鼓動する心臓だ
いつしか君がくれたように
僕も、
だれかの心臓になれたなら
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